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潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは?

明らかな原因は不明ですが、「免疫異常」により大腸の粘膜に炎症が起こり、粘膜がただれる事で激しい下痢や血便といった症状がみられます。「指定難病」であり、厚生労働省による医療費助成制度の対象疾患の一つですが、年々増加傾向にあるため一定以上の重症者や軽症でも一定以上の高額医療を受ける必要がある人以外は、指定対象を受ける事が難しくなっています。発症年齢は20代の方が多いですが、近年では高齢者発症もみられるようになっており、現在は日本に約18万人以上の潰瘍性大腸炎の患者さんがいます。

症状

腹痛、下痢、粘液便、血便などがおさまったり、ぶりかえしたりを繰り返します。発熱も認める場合があり、重症化すると腸管に穴が開く場合や大量出血の原因となります。また、直腸炎型以外で10年以上の長期にわたり炎症が続く事で大腸癌になる場合があり、定期的な検査が必要です。

検査

便検査: 便中カルプロテクチン, 便潜血反応, 便培養検査
血液検査: CRP, 血沈, 白血球, ヘモグロビン, 血小板, 総タンパク, アルブミン, 肝機能、腎機能、Amy
腹部レントゲン検査: 腸管の拡張やガスの貯留状態
腹部CT検査: 大腸の炎症の病変範囲を評価する目的で行う事があります
大腸内視鏡検査: 粘膜の炎症状態を観察し、診断および範囲や重症度を判定するには欠かせない検査です

治療

炎症の程度により、軽症の場合には5-ASAによる内服や座剤、注腸製剤のよる治療を行いますが、効果が乏しい場合や薬アレルギーで治療困難な場合にはステロイド治療や白血球除去療法が行われます。難治性の場合などには、生物学的製剤や免疫調整剤も組み合わせて用いられますが、大量の血便や潰瘍が深くなり大腸に穴が開く状態(穿孔)や大腸癌・前癌病変を認める場合には手術治療による大腸全摘が行われる事もあります。

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